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できるところから始めよう

できるところから始めよう

こんにちは。カイトゼミナール代表の中村です。

今日で令和2年度が終了。明日から令和3年度になります。
新年度になるとこぞって中学校も高校も新しい教材が配布されますね。その教材をパラパラと開いた時に、「えっ、これ難しくない?」とか、「ちょっと何言ってるかわからない…(某芸能人風)」とか思ったことはありませんか? それでやる気を無くして、お部屋の風景になってしまったり、フリマアプリなどで出品したりしてしまったことがある人がいるかもしれませんね。最終的にやる気を無くして…となると元も子もありません。

そこで今日は、「できるところから始めよう」と題して、学習や参考書に関しての私のスタンスを述べていければと思います。志望校のレベルと現状の自分の学力が乖離していると、焦っていきなり志望校レベルの参考書や問題集や映像授業を受講したくなりますが、焦らずに着実にできることから始めることが最適なのだ、ということを述べていければと思います。

「それじゃあ間に合わなくない?」という反論への反論

「できるところから始めよう」とはいうものの、それではあと1年で間に合わないよ…という反論があるかもしれません。

英語を例にすると、確かに、大学受験まで残り1年しかないのに、延々とI am ~.の復習ばかりしていたら間に合いません。しかし、上級レベルの学習を行うための基盤をしっかりと作らなければ、砂上の楼閣ともいうべき歪な学力に止まってしまいます。

例えば、横須賀の高校生をはじめ、多くの大学受験生が使っている『ターゲット1900』という英単語帳があります。こちらは、一冊完璧にすればGMARCHをはじめとする人気大学への合格の基盤を作ることのできる素晴らしい単語帳です。しかし、このターゲット1900は中学校などで学習する基礎的な英単語(英検3級以下レベル)の英単語はすでに覚えていることを前提として編集されています。したがって、ターゲット1900を完璧にしたのに英語で点数が取れない…と悩む受験生は往々にしてこの基礎的なレベルの英単語が固まっていない可能性を指摘することができます。とりわけ、英語では難しい英単語よりも、普段から見聞きするような基礎的な単語の使用頻度の方がはるかに高いと言えます。それをおろそかにして、難しい単語ばかり覚えるのはあまり効率的とは言えません。

反対に、基礎を固めてから少しずつ自分の取り組む単語帳のレベルを挙げていくと、無理なく、着実に力をつけていくことができます。ですので私は、中学校レベルの英単語が怪しい人には英検3級以下レベルの単語で、必ず覚えておくべき単語が掲載されている『ターゲット1200』または『高校入試でる順ターゲット 中学英単語1800』のようなレベルの単語帳をお勧めすることが多いです。特に高校生・高卒生に「中学」という名の付く参考書をすすめると、少なからず嫌な顔をされます。「なぜ高校生/高卒生の自分が中学校の参考書なんかやらないといけないのか」と。しかし、表紙の「中学」の文字にさえ我慢していただいて、建てた計画どおりに単語を覚えていってもらえれば、最短で1ヶ月程度で劇的に見える世界が変わります。そのようにして、中学レベルの英単語をインプットしてもらった上で、それこそターゲット1900なりに突入すると、「本来」ターゲット1900を完璧にしたら到達していたであろう理想の英単語力が身についているはずです。

そして、このことは英語以外の科目でもあてはまります(四則演算や小数分数の計算があやしいのに応用的な数学の問題が解けるはずがありませんし、漢字が読めないのに、本をすらすら読むことはできませんよね。)。焦らずに、やるべき順番を守った上で基礎を固めることが、その次のステップへ進む原動力になるのです。

基礎→標準へレベルアップさせてくれる参考書の組み合わせの例

先ほど、ターゲット1200→ターゲット1900の順番で単語学習をすればよい、と話しましたが、英単語以外で私がよくやっていただく参考書の組み合わせの例もご紹介いたします。

【現代文】

『中学 国語力を高める語彙1560』→『読解を深める 現代文単語 (評論・小説) 改訂版』

英語だけでなく国語もそうですが、「漢字・語彙がわかる」→「主語・述語・修飾語がわかる」→「1文が正確に読める」→「1つの段落が正確に読める」→「段落巻の関係が理解できる」→「文章全体が読める」というプロセスが重要であると考えています。その中でもとりわけ、「語彙」が不足していて文章中の筆者の主張を理解できない人がしばしばいます。それが中学生レベルの語彙であってもです。
私の大学時代の恩師の一人である中園善行先生に「言語が思考を規定する」という考え方を教えていただいたことがあります。「規定する」のかどうかはともかく、多かれ少なかれ、言語は思考に影響を与えているのであろうと思索した記憶が今でも残っています。(定量的に検証したわけではありませんが。)
受験勉強に話を戻すと、文章を読み、筆者の主張について自分で思案するための語彙力は欠かせないでしょう。自分がわかる語彙が半分程度掲載されていて、もう半分くらいはわからない単語帳から始めると、無理なく、着実に力をつけていけます。

【日本史】

『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史』シリーズ→『金谷のなぜと流れがわかる本』など

日本史が苦手なこの一つの要因として、イメージがわかない、ということが挙げられます。知らないおじさんたちがいっぱい出てきて、誰が何をやったのかがわからない、ということをいう人が少なからずいます。

そこで、(角川でなくてもいいと思いますが、)学習漫画日本の歴史シリーズを読むことをおすすめしています。こちらは、時代ごとに1巻ずつまとまっており、流れを掴むのに最適です。私は小学校5年生くらいの時にたまたまこのシリーズを手にとって、歴史にどハマりしました。文字で読むよりもイメージが湧きやすいと思いますし、漫画なので心理的なハードルも参考書よりは低いと思われます。学校の図書館などで是非借りて、日本史への嫌悪感や苦手意識を払拭してから学習に取り組むと、より頭に入ってきやすいはずです。

できるところから始めよう

「急がば回れ」との言葉があるように、焦って物事を進めるよりも、一見遠回りのように見えても一歩一歩着実に自分の実力をつけていくことが大事です。自分にとって無理のない、できるところから始めることが、受験勉強を成功させるひとつのポイントです。

カイトでは、各種受験において、必ず生徒さんの現在の学力を丁寧に確認した上で、志望校のレベルとの乖離を埋めるための学習計画を作っていきます(ひょっとしたら本当にハードな計画になるかもしれませんが…)。宿題も、いきなり発展問題や応用問題の類をやっていただくのでなく、基礎的な問題が完璧になるまで(完璧の定義は、予告なしにランダムで問題を出されても答えられるレベルとしておきます)そちらを優先して取り組んでいただきます。

できるところから始めて、来年の春を笑顔で迎えてほしいと思います。